昭和レトロと映画看板をキーワードに街造りに力をいれている東京都・青梅市。
市内のいたるところに映画看板が設置されているのとともに、メインストリートには、「青梅赤塚不二夫会館」、「昭和レトロ商品博物館」、「昭和幻燈館」の3つの施設があります。
どれもこじんまりとした施設ながら、どれも昭和レトロを盛り込んだ感じさせてくれるもの。
こちらでは、天才・赤塚不二夫をテーマとした「青梅赤塚不二夫会館」のお出かけレポをお届けします。
中年オヤジの懐旧の情をくすぐりまくられましたよ(って変な日本語ですね)。
幻のアニメ「天才バカボン」
作品は見たことがなくても、誰でも名前は知っている「天才バカボン」。
超破天荒な「パパ」に、おっとりしている息子の「バカボン」、大天才の次男「ハジメ」、美人でやさしい「ママ」のバカボン一家の日常?を描くギャグ漫画です。
「天才バカボン」は、「元祖天才バカボン」とか「平成天才バカボン」とのタイトルでTVアニメ化され、再放送もされていますが、オリジナルの「天才バカボン」は、ほとんど再放送されていません。
というのも、内容が過激すぎるからではなかろうか、と。
私がオリジナルの「天才バカボン」を見たのは小学生のときで、今でも鮮明に覚えているシーンが・・・
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昼間から仕事もせずに畳の部屋で寝転んでいるバカボンのパパ
腕枕をして足を組み、うつ伏せに寝っ転がっている
足の親指と人指し指で包丁の刃をはさんでいて、ブラブラさせている
ふいに、足首をクイッと上にあげる
足の指にはさんでいた包丁は、クルクルと上に放り投げられる
天井近くまで上がった包丁は刃先を下に向け落下を始める
包丁はバカボンのパパの顔面めがけて猛スピードで落ちてくる
あわや顔面直撃!と思った瞬間、バカボンのパパはクイッと顔を横に向ける
包丁は、パパの顔があった畳にグサリと突き刺さる
パパは一言「たいくつなのだ」と言う
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このシーンを見たときは、子供ながらも「ヤバイんじゃないか」って思いましたね。
マネする子供たちが出てきたら、シャレですみませんから。
これ以外にも、過激なシーンはたくさんあったからなのでしょう、今やTVで再放送されなくなった幻のアニメになったんだと。
青梅赤塚不二夫会館
最初に疑問に思ったのが、
「なんで、青梅で赤塚不二夫?」
ということ。
青梅市とどんな関係があるのか調べてみたら、特にゆかりはないのだとか。
昭和レトロの街おこしを行っている青梅市が、その目玉にしたいとおそるおそるオファーしたところ、
「それでいいのだ!!」
と快諾となったそうです。
なんとも太っ腹ですね。
さて、「青梅赤塚不二夫会館」。
蔵造りの重厚な建物です。
バカボンのパパがお出迎え。
玄関前の階段。こちらも、バカボンのパパです。
入り口を入って左手にあるショップでキャラクターグッズをひとあたり見た後、いよいよ館内へ。
レレレのおじさん。
イヤミと言えば、やっぱりこれ、「シェー」のポーズですね。
「シェー」のポーズをかたどった鏡もありました。
2階にあがると、伝説の「トキワ荘」の模型に、部屋の再現が。
バカボンのパパの等身大?のぬいぐるみが鎮座しておりました。
ここまでは、大体、このような展示内容です。
説明パネルがあったり、造形物があったりとひとあたりの展示ではありましたが・・・、ぶっちゃけ、全然大したことなかったです。
原画コーナーが良かった!
しかし、このあとに続くメイン「原画コーナー」が実に良かったのです!
残念ながら、撮影禁止だったので、絵でお見せできないのが残念ですが、中年男女の懐旧の情をくすぐりまくるものでしたよ。
私にとって、赤塚不二夫の作品と言えば、「天才バカボン」、「おそ松くん」、「モーレツア太郎」、「ひみつのアッコちゃん」の4作品のイメージがとても強いのです。
これらは全部テレビアニメで見ておりました。
特に「おそ松くん」は、TVで見たのはまだモノクロだったと思うのですが、それくらい前のことで、どんな内容でどんなキャラが出ていたか、記憶が薄れているんですよね。
赤塚作品には、たくさんのキャラクターが登場します。
作品のタイトルになっている主人公や、「ウナギイヌ」「本官さん(目ン玉つながりのおまわりさん)」などの主要なキャラの顔と名前は分かりますが、他にどんなキャラがいたのか、誰がどの作品に出ていたのか頭の中でゴチャゴチャになっているし、そもそも、覚えていないのもいっぱい。
だけど、展示されている漫画の原画をひとつずつ見ていくと、それらが次々に思い出されてきたのです。
- 「デカパン」に「ダヨーン」、「ハタ坊」は、「おそ松くん」に出てくるキャラ。
- おそ松くんのお母さんは、のび太のママに似ているし、トト子ちゃんはアッコちゃんとなんとなくかぶる。
- 「ニャロメ」は「モーレツア太郎」のキャラで、友だちが「べし」に「ケムンパス」。
- 「ブタ松」と仲の悪かった、人か犬かタヌキか良く分からん「ココロのボス」は、ギャングだけど実はいい奴で、ア太郎のおとうさんはユーレイだった。
このように、展示を見ていると
「そうそう、そうだそうだ」
と思い出すことしきり。
ついでに、これらのアニメを見ていた子供時代も思い出して、何とも懐かしい気分になりました。
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おわりに
「青梅赤塚不二夫会館」、最初のうちは「なんだかなぁ、つまらないなぁ・・・」と思うような展示ばっかりで、少々、ガッカリしていました。
だけど、「原画コーナー」に入った途端、その思いは一変。中年オヤジの懐旧の情が大いにくすぐられ、大満足となりました。
40代以上の方はきっと同じ懐旧の情に浸れること、請け合いです。
機会があれば、ぜひ、どうぞ!
青梅赤塚不二夫会館のホームページはこちら
赤塚不二夫先生の作品やキャラは、こちらで詳しく紹介されています
http://ome-akatsukafujio-museum.com/access/index.html
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