みなさん、「Canon(カノン)」という曲をご存知でしょうか?
ヨハン・パッヘルベルという作曲家による弦楽奏で、曲名はご存じなくても、卒業式の入場時や結婚式の披露宴の会場、純喫茶のモーニングタイムで流れているのを、一度は耳にされたことがあると思います。
クラシック音楽の中で名曲とされる「Canon(カノン)」ですが、これをロック調にアレンジした「CanonRock(カノンロック)」という曲があります。
今回は、YouTubeで数多アップされている「CanonRock」の中から、私が聞いてきて「気持ち良い演奏だなぁ」と思っているものを勝手にランキングしました。
ご興味ありましたら、お読み&視聴ください。
「Canon(カノン)」のコード進行
ランキングの前に、「Canon(カノン)」に関するウンチクをば。
まずは本家・本元のクラシック版。
パッヘルベル カノン
う~ん、何度聞いても良い曲です。
さて、この「Canon(カノン)」という曲ですが、
- 魔法のコード進行
または
- 禁断のコード進行
と呼ばれる曲構成になっています。
*コード進行とは、楽曲の土台となるもの。文章でいうと「起承転結」みたいな・・・、ちょっと違うか。まあ、詳しくはググってください。
魔法のコード進行
「Canon(カノン)」のコード進行は
| C | G | Am | Em | F | C | F | G |
というもの。
で、このコード進行が日本人に馴染み安いというか、ビタはまりするもので、多くのヒット曲で使われています。
具体的には
- 赤い鳥 「翼をください」
- ZARD 「負けないで」
- KAN 「愛は勝つ」
- 大塚愛 「さくらんぼ」
などなど。
どれも、聞いていて気分が明るくなったり、勇気づけられる曲ですね。
禁断のコード進行
カノンコードは、曲作りの王道と呼ぶべきもの。
これを土台に曲を作れば、まあまあ万人受けする曲ができてしまうわけです。
だから、メジャーデビューが決まって
「とにかく、一曲目をヒットさせたい!」
新人アーティストは、このコード進行に飛びついてしまう、なんてケースがけっこうあるんですね。
で、出した曲が首尾よくヒットはするんですが、2曲目が続かず・・・、結果、
「一発屋」
で終わってしまう、ということが。
カノンコードは、ヒット曲につながる可能性はあるものの、「一発屋」で終わってしまうリスクも抱えているため、手を出すときは
「やる? ほんとにこれでいっちゃう? いいの? 大丈夫?」
と悩みまくってしまう「禁断のコード進行」なのであります。
そして、原曲を作曲したヨハン・パッヘルベルも、他にたくさん曲を作っているのでしょうけど、今も聞き継がれているのは、この「カノン」だけ。
曲の元祖にして「一発屋」の大本でもあるわけです。
「CanonRock(カノンロック)」とは?
「CanonRock(カノンロック)」とは、カノンをロック調にアレンジしてギターで演奏したもの。
10年以上前に、JerryCという台湾のアマチュアギタリストが、その演奏をYouTubeにアップしました。
すると、世界中のギター小僧やギターおねえさん、あるいは、ギターおやじのチャレンジ精神を大いにくすぐって、やがて何千・何万ものギタリストが、自分で演奏した「CanonRock」の動画をアップするようになったんです。
Canon Rock (JerryC) – The Original
土台がしっかりとしていて聞きやすい曲を、アップテンポにしたもの。
もともと「どっかで聞いたことがある」耳馴染みのある曲ですし、実際、聞いていて、かなり中毒性が高いんですよね。
演者がアレンジしやすい曲構成のうえに、JerryCが伴奏の音源をネットで公開したので、
「よし!オレもいっちょう弾いてみよう!」
という人が続出。
さらに、ギタリストのみならず、ピアノやベース、リコーダーなどなど、さまざまな楽器で演奏されています。
なかには「CanonRock」をバイオリンでクラシック調で演奏するといった「先祖がえり」的演奏をする人まで。
実に多くの演奏がネットにアップされています。
「CanonRock(カノンロック)」ランキング
こうやってたくさんの人が演奏している「CanonRock(カノンロック)」。
その多くはギターで、すごく上手に演奏している人はたくさんいます。
(中にはすごい再生回数だけど、ムッチャへたくそってのもありますが。まあ、若くてかわいい女の子が顔出しで演奏しているケースなんですけど・笑)
ただ、上手な演奏はいっぱいあるけど、聞いていて気持ちが良くなるのは、なかなか・・・。
ということで、私が聞いていて気持ちの良い「CanonRock」の演奏を厳選して、勝手にランキングしました。
第5位「鴉karasuさん」
カノンロック Canon Rock
まずは、鴉karasuさん。
この人、見るからにロックギタリストって風貌で、ムチャクチャ、ギターが上手。
弾いているのは、とってもお高いギターです。
YouTubeにアップする人って、
「テクニックを見せる演奏(=派手なぶちかまし演奏を無闇に多用して、聞く人をイラつかせる)」
をする人が多いのですが、この鴉karasuさんは、「ここ!」というときに、すごいフレーズをバシっと決め込んでくれるので、聞いていて、本当に気持ちがいいんですよね。
第4位「和楽器バンドの町屋さん」
Canon Rock by Machiya with Strings Orchestra (arr.Yuh Sugimoto)
「和楽器バンド」の町屋さん。
まだ能面をかぶっている時代の演奏で、オーケストラとの共演です。
少し音は良くないのですが、聞いていて気持ち良いです。
(ライブの一発録りでここまで演奏されているのがすごすぎ)
町屋さんが演奏されている曲で、ファイナル・ファンタジー好きの方にぜひ視聴いただきたいのがこちら。
【ギター】おたずね者との決戦を弾いてみた (FF×MM) Decisive Battle Metal (FF6)
「おたずね者との決戦」とファイナル・ファンタジーのバトルソングをメドレーで演奏されています。
えげつなすぎる演奏、まさにモンスターです。
あと、町屋さんは「東方」の名曲の演奏を何本かYouTubeでアップされていますので、あわせてどうぞ。
第3位「BOND of humanity」
カノンロック / BOND of humanity
こちらの「BOND of humanity」は、最近見つけた演奏。
最初に聞いたとき、
「すげぇー!」
と、鳥肌が立って、一発でお気に入りになりました。
ショートバージョンで、演奏はわりと軽めなので、ロックが好きではないという方も聞きやすいと思いますよ。
そして、バイオリンのおねえさんが、かっこよすぎです。
第2位「MICHIさん」
Canon Rock
ランキング第2位は「MICHI」さん。フルートによる演奏です。
聞いていて、とっても気持ちが良くなれます。
演者である「MICHI」さん。
ほかの演奏も聞きたいといろいろと調べてるんですけど、この動画以外にアップされていないのか、見つけられないんですよね・・・。
というか、「MICHI」さん自身の情報も皆無・・・。
どなたか、ご存知の方いらっしゃったら、ぜひ、教えてください!
第1位「Gustavo Guerraさん」
Gustavo Guerra – Canon Rock
私的ランキング、第1位は「Gustavo Guerraさん」。
ブラジルのプロのスタジオミュージシャンだそうで、ありえないぐらいのテクニシャンです。
一音、一音のツブが際立った演奏で、音作りも、間合いの取り方も、アレンジの仕方(特に後半3:30以降の盛り上げ方)も、全部が全部、とっても気持ちが良いのです。
そして、何より、この人ほど気持ち良さそうに、そして、楽しそうに演奏されている人を私は見たことがありません。
こんな素晴らしい演奏を聞かせてもらえるなんて、
「Gustavo Guerraさん、ありがとう!」
です。
おわりに
以上、CanonRock(カノンロック)で聞いていて気持ちの良い演奏の私的なランキングをご紹介しました。
ネットのおかげで、いろいろな動画が手軽に大量に視られるようになったので、こうやって好きな曲の聞き比べなんかも楽しんでいます。
ところで、あなたが好きな楽曲は何ですか?
笑えるYouTube動画はこちら
【YouTube】インド映画のシンクロムービーが笑いのツボにドはまりでした
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