少し前から嫁さんの部屋のクーラーの調子が良くありませんでした。
冷房をつけると効いたり効かなかったり。
寝入りっぱなは十分な冷風が出ていても、夜中に生温い風しか出ていない、なんてことが毎晩のように続いていたんです。
さすがにここ連日の暑さ、生命にかかわる問題でもありますので、先週末に買い替えを行い、今日、その取り換え工事がありました。
施工業者さんが2人でやってきて、テキパキと取り替えてくれて、おかげさまで今、冷たい風がビュービューと出ております。
さて、私、前々から家電の業者さんに聞きたいことがあったんです。
でも、個人的な知り合いがいないため、聞けずに過ごしていたのですが、室内のクーラー本体を取り替えてくれた人が話やすい人だったので、彼が取り替えている最中に聞いてみたんです。
大きくは
- なぜ、新品を買うより修理の方が高くつくのか?
- クーラーの取り替えは何日も待つことが多いけど、そんなに忙しいのか?
の2つ。
この話を聞く中で、個人事業主としての悩みなんかも教えてもらいました。
一応、本人にも許可を取ったので(というか、絶対に身バレなんか考えられないですけど)、今日、教えてもらったことをご紹介します。
家電修理が高くなる理由
まず最初に質問したのは、
なぜ家電製品は、買い替えより修理の方が高くなるのか?
ということ。
その理由は2つあって、ひとつは
- 修理はメーカーの人が対応するから
で、もうひとつは、
- 部品は純正のものを使うから
なんだとか。
実際、すべての家電修理をメーカーの人がやっているとは思えないのですが、それなりに関係の深い人がやっているだろうことは想像できます。
で、その関係ある人が出張してくるため人件費が高くなるというのが、彼の説明でした。
いわく、
と。
それと、取り換え用の部品は、メーカー修理だと純正品(自社製品)を使いますが、この純正品って実際の市場価格に比べて、圧倒的に高いんですよね。
ぶっちゃけ、取り換え部品ってメーカー直の言い値ですから、すごく高くなるんですよね。
余談ですが、キャビネットなどをメーカーのカタログを見ると、びっくりするような値段がついています。
これはメーカー直での値段であり、明らかに値引き前提(見積書に「値引き〇〇円と書いてお値打ち感を演出する)の値付けだと思いますね。
以上が、修理をすると高くなる理由ですが、メーカー的には商品を売りたいのはヤマヤマですので、ヘタに修理に出されると売れるものも売れなくなる、から、修理をすると金額的に高くなるスキームを作ってるんだろうな、と思いましたね。
またまた余談ですが、水回りの部材も一部の部品交換ではなく、パーツ丸ごと取り替えるような仕様になっているケースが多いように思います。
これもまた、メーカーがセットとなっている商品を売りたいから、なんだろうな、と。
さらに古い家電だと
部品の在庫がなくなってしまっていて修理できない
という問題があり、また、
取り換えた結果、作動しないというケースもある
んだとか。
なので、家電が故障したら、修理ではなく買い替えするほうが安全だということなんですね。
クーラーの取り替えに何日も待つ理由
クーラーの取り替えって何日も待つケースが多いです。
猛暑と言われる夏場に、テレビニュースで
「工事完了まで2週間から1か月の待ち」
なんて報道を見ることがありますが、この何日も待つ理由もとってもシンプルで、
- クーラーの使用頻度が多い夏場に故障が多く発生する
- クーラーが故障したままだと暑さが我慢できないためすぐに買い替える人が増える
ため、施工業者さんがどんなにがんばっても、需要に追い付かないからなんです。
たしかに我が家もそうでしたけど、冬場の寒さは他の手段で対応したり、寒さそのものは多少は我慢もできますけど、ここ近年の夏の暑さは、とても扇風機だけでは耐えられないですからね。
一日中、クーラーをガンガンにかけっぱなしにしているのに、これが効かないとなったら、そりゃあソッコーでなんとかしようと思いますもんね。
ということで、
暑い夏は使用頻度が上がる分、故障の発生率が上がり、
故障したら即買い替えするため、施工業者さんは大忙しになっているので、
工事まで何日も待つ
ことになるわけです。
個人事業主の悩み
この話を聞いていく中で、施工業者さんの”悩み”を知ることになりました。
彼いわく、個人事業主として働いていたころは、本当に休みも一切なく、今以上に朝から晩まで働き続けていたんだそうです。
で、何が起きたかというと・・・、体調の崩れとともに、いや、それ以上に
家族からのブーイング
がすさまじかったんだとか。
結婚して小さなお子さんがいるのに、家庭を後回しにして働き続けたところ、奥さんから
「休みもない、遊びにも連れて行ってくれない!話をする時間もない!
もういい加減にして!」
とのクレームが。
ということで、同じクーラー設置の仕事をする会社に勤めることになったんだとか。
この話を聞いて、どう思います?
「なぜ、仕事量を減らして、家族の時間を持たなかったのか?」と疑問に思いませんか?
仮に3割仕事を減らしても、月収で200万円あれば十分過ぎるくらいですよね。
なので、「なんで?」って聞いてみたんです。
そうしたら、
いやぁ、個人事業主という立場で仕事の調整なんか出来るわけないですよ。もし一回でも断ったら、その後、二度と仕事を回してもらえなくなりますからね。おまけに他の仕事もストップされるかもしれないって思ったら、とてもじゃないけど、仕事のセーブなんか、できないですよ・・・
との答えでした。
個人事業主の方は、「仕事を断ると、二度と回してもらえなくなる」という恐怖との戦い続けていると聞くことがありますが、まさに彼がそうだったんですね。
おわりに
以上、クーラーを設置してもらっている間に施工業者さんから聞いたお話でした。
この方は、手にちゃんとした職を持っていて、しっかりと稼げる方なのでしょう。
なので、ずいぶんと恵まれた方ですし、見ようによっては、ぜいたくな悩みなのかもしれません。
世の中には、会社勤めをしている人でも、昼夜、休みなしで働いている人は大勢いますし、個人事業主で働きづめでも稼げていない人もたくさんいますからね。
ただ、同じ仕事を同じようにこなしても、もらえるお金が全然少ないというのは、本当に納得のいかないことは、すごく理解できます。
実際に稼いでいた経験があるだけに、「くやしさ」は余計に感じるでしょう。
一方で、原因は、仕事を中心にして家庭を顧みず、家族に寂しい想いをさせたことにある以上、この「くやしさ」は自分で飲み込むしかないわけで・・・。
なんとも、身につまされるお話でした。
まったく毛色の違う仕事の話はこちら!
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