古より言い継がれている格言があります。
それは、
アホと煙は高いところに昇る
というもの。
皆が皆、全員そうだというつもりはありません。
でも、山登りする人は、誰に頼まれたわけでもないのに、苦労して、危険な目に合いながらも高い山を目指すわけですからね。
少なくとも傍から見れば、アホだといわれても仕方ないのかもしれません。
ところで、アホかどうか関係なく、登山をしていない人は、どうすれば高いところに行けるのでしょうか?
実は、簡単に標高3000m近くまでいける方法があるんです。
裏技!と呼ぶほど大したものではありませんが、登山未経験者でも簡単に3000m級の頂上を制覇できるチートな方法をご紹介します。
日本の3000m超の山
第一位「富士山」
日本には標高3000mを超える山が全部で21あります。
第一位は、いわずと知れた「富士山」。
富士山は独立峰(山脈のピークではなく、ひとつの山だけがゴボッとそそり立っている)で、その標高は、3,776mあります。
富士山登頂に成功したお話
運動不足で体力に自信のない中年オヤジが富士山登頂に成功した方法

第二位「 北岳」
続いて第二位は南アルプス(赤石山脈)にある「 北岳」。
富士山のことは、幼稚園児でも知っているのに、第二位の「 北岳」の知名度はものすごく低いです。
やっぱり、「1位じゃなきゃダメ。2位だとダメ」なんであります。
ちなみに標高は3,193m。
「3000m超えでスゲー!!」ってなるか、「富士山より500m以上低いじゃん」と思うかは、あなた次第。
第三位「奥穂高岳」
第三位は「奥穂高岳」。北アルプス(飛騨山脈)にあります。
観光地「上高地」の河童橋からちょこっと見えますが、峰がギザギザになっているので、どれが奥穂高岳か良くわからないです。
以下、「間ノ岳」や登山愛好家の憧れ「槍ヶ岳」などなど、3000m超えの山は日本にはトータルで21あります。
詳しくはこちらをご覧ください。

3000m超えると何が違うのか?
私たちが普段生活している平地は、せいぜい標高が100mとか200mとか、まあ、そんなもんです。
(群馬県の草津みたいに、なかには標高1000m超えの町もありますが)
標高が3000mとかになってくると、いろいろなことが違ってきます。
酸素が少ない
3000mあたりの気圧は711hPa。
標高0mだと1013hPaが標準値ですので、30%も気圧が低いことになります。
超大型台風よりも、ずーっと低い気圧です。
気圧が低いということは、その分、空気が薄いということ。
つまり
酸素が少ない
んですよね。
標高0mに比べると、70%くらいしか酸素がありませんので、すぐに息切れします。
自慢じゃないですけど、私は痩せ型なのに、高コレステロールで中性脂肪にまみれたドロドロ血液です。
そのせいか、登山するとき、標高2000mあたりから、「高山病」の症状が出ます。
気温が低い
一般的に標高が100m上がるごとに、気温は0.6度下るといわれています。
標高0mに比べ、3000mだと18度も気温が低くなります。
下界で30度を超える「クッソ暑い」真夏でも、3000mあたりでは10度そこそこ。
東京の12月の平均気温と同じくらいなので、体感的にはめちゃめちゃ寒いです。
見える景色が全く違う
空気が薄いやら、寒いやらと3000mのネガ要素を書きましたので、
「それだったら、別に行かなくていいや」
と思われた方もいらっしゃるでしょう。
でも、こんなネガ要素を吹っ飛ばすとっても良いことが待っています。
それは、3000mの頂上に自分の足で立ったという経験とともに、
全く違うが景色が見える
ということなんです。
これは、これだけは、写真や映像なんかでは、絶対に味わえないものです。
3000m地点から見える景色は、もう、圧巻の一言です。
空の色、眼下の雲、空気の透明度、息苦しさ、寒さ、風の強さ、山独特のにおい、・・・。
それらすべてひっくるめて、身体で感じる景色は、筆舌に尽くしがたいもの。
そう、実際にその場に行って、そこで立った者にしか分かりえないものがあります。
これこそが、3000mの地点に立つ醍醐味です。

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簡単に3000m級の頂上を制覇する方法
前置きが長くなりました。
いよいよ本論、登山未経験者でも簡単に3000m級の頂上を制覇できる方法です。
その方法とは、ズバリ、
上の方まで乗り物で行ける山に登る
ということです。
「なんだよ、それってズルしてるってことじゃないか?!」
こう思われたでしょう。
はい。そのとおり。
こちらでご紹介しているのは、チート登山の方法です。
手段は選ばず、ただ、3000m級の頂上に立つことを目的とすれば、しかも、登山未経験者が行けるということを考えると、このチート登山しか方法はありません。
(ぶっちゃけ、よっぽどのアスリートでない限り、登山未経験者が麓から頂上まで自力で登れるはずがないです)
そして、上の方まで乗り物で行ったことは、全く問題になりません。
頂上さえ制覇できれば、
「俺、3000mの山の頂上に行ってきたぜぇ~、すごかったぜぇ~」
と、しれ~っと自慢すれば良いですから、ね!
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おすすめの3000級の山
日本には3000mを超える山が21あると書きましたが、こちらでは3000級とさせていただきます。
で、上の方まで乗り物で行けるおすすめの山ですが、ズバリ
- 乗鞍岳
- 木曽駒ケ岳
の2つです。
富士山は、かなり上の方までバスで行けますし、登山道もまったく問題ないですが、頂上まで到達するのに数時間必要なので、登山未経験者が簡単に登れませんので除外しました。
また、乗鞍岳、木曽駒ケ岳以外にも、上の方まで乗り物で行ける山はあるかもしれませんが、私は行ったことがないので・・・よくわかりません。
乗鞍岳
北アルプスに位置する乗鞍岳。
その最高峰は剣ヶ峰で、標高3026m。文句なしの3000m超えとなります。
こちらは標高2700mくらいまでバスで行けるので、実質、300m登るだけでOKなんです。
バスターミナルから剣が峰の頂上まで、大体1時間半もあれば到達できます。
そこから見る北アルプスの山々は雄大です。

実は私、2回乗鞍岳に行ってるんですけど、2回とも天気があまり良くなかったんですよね・・・。
ここから見えるはずの槍ヶ岳の勇姿を楽しみにしてたんですけど・・・。

木曽駒ケ岳
木曽駒ケ岳は、中央アルプス(木曽山脈)にある標高2956mの山。
こちらは、ロープウェイで2650mまで上がることができます。

木曽駒ケ岳は山の頂上よりも「千畳敷カール」のほうが有名かもしれませんね。
こちらは、ロープウェイの売店で売っていたお菓子のカール。

気圧が低いので、パンパンに膨れ上がっています。
こんなん見たら、袋を針で突き刺したくなるますよね(もちろん、やってませんよ)。
さて、木曽駒ケ岳の頂上までのルートですが、こちらは乗鞍岳に比べると少しハードです。
特に登り始めが急な坂(というか、ほとんど岩場)が続くんですよね。

ここを登りきっても、下ったり上ったりを繰り返すので、実質的な高低差は500m以上あると思います。
そして、頂上。
ごらんのとおり、ガスってて、何も見えない状態でした(泣)。

行程ははっきり覚えていませんが、登りで2時間以上かかったと思います。でも、登山道はしっかり整備されているので、登山未経験者でも大丈夫です。
途中にいくつか山小屋があるので、トイレの心配もありませんし。
乗鞍岳・木曽駒ケ岳の様子
乗鞍岳と木曽駒ケ岳。
それぞれの様子や見どころは、こちらの記事をご覧ください。
とっても分かりやすく、また、楽しく書かれています。
ちなみにこちらのブログの管理人であるツベルクリン(id:tuberculin)さんは、旅行会社の現役の添乗員をなさっていて、あちこちの観光名所などを楽しくぶった斬って紹介されています。
一粒で二度おいしいツアー
登山未経験者でも簡単に3000m級の頂上を制覇できる、乗鞍岳と木曽駒ケ岳。
この2つの山に行くとほんとうに簡単に制覇できるのですが、自力でバスなりロープウェイなりに乗るは、かなり面倒であります。
そこでおすすめしたいのが、登山ツアー。
なかでも、クラブツーリズム には、この2山を同時に行ける何とも夢のようなツアーが販売されているのです。
(って、実は私自身、このツアーで2山に行ったんですけどね)

催行日数が少ないのが難点ですが、まあ、これほどありがたいツアーはないのでは?ってくらい。
他にもたくさんの登山ツアーが紹介されています。
ご興味のある方は、ぜひ、チェックしてみてくださいね!
登山ツアーのメリット・デメリットはこちらの記事を参考にしてください!

おわりに
以上、登山未経験者でも簡単に3000m級の頂上を制覇できる方法とおすすめの山として、乗鞍岳と木曽駒ケ岳をご紹介しました。
これから紅葉の季節。
あなたも一度「アホ」になって、高い山に登ってみませんか?
最後までお読みいただきありがとうございました。